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【プロフェッショナルパートナーの素顔】紆余曲折はあったが 気象の仕事に携われることが幸せ

日本気象協会を支える気象・環境・防災のプロフェッショナルを紹介する「プロフェッショナルパートナーの素顔」。今回は、子どもの頃から興味を抱いていた「気象」の世界で活躍する、プロフェッショナルパートナーが語ります。

真木 伸之(まき のぶゆき)
日本気象協会 本社 社会・防災事業部
宮城県塩竃市出身。大学(電気工学科)卒業後、気象測器メーカーに13年半勤務、仙台市内でのタクシードライバー経験を経て、2006年に日本気象協会に入社。気象予報士。
趣味はドライブ。全国のアメダス(地域気象観測システム)地点を巡るほか、空港付近でエアバンド(航空無線)をモニターしながら、飛行機の写真を撮るのも楽しみのひとつ。

塩竃での言い伝え「魚のにおいがすると天気が崩れる」

出身は宮城県塩竃市です。最寄りのアメダスは「塩釜」で、漢字の表記が異なります。塩竃は、水産加工団地が町の東側にあり東風が吹くと魚のにおいがします。子供の頃から「魚のにおいがすると天気が崩れる」と教えられてきました。日変化の海風もあり一概には言えないのですが、いわゆる「気象にまつわる言い伝え」のひとつですね。3.11で被災して内陸側(仙台市太白区)に転居しましたが、今でも帰省のたびに「鹽竈神社」(由緒からはこの表記が正しいが、地元の人間もほとんど書けない)に参拝しています。

「空想の天気図」を書いていた子ども時代

小さな頃から気象に興味があり、小学生の時には空想の天気図を新聞広告の裏紙に書いていました。小学校5年生の夏は猛暑だったのですが、このときの夏休みの宿題で東北各地の最高気温を折れ線グラフに書いた頃には、仙台と福島、山形などの気温差から海陸風のメカニズムはなんとなく理解していました。「気象庁の職員になって、全国各地を回る」という将来の夢を抱いていた時もありました。

気象測器メーカー、タクシードライバーを経て日本気象協会へ

子どもの頃から気象への興味を持ち続け、大学(電気工学科)卒業後は気象測器メーカーで社会人生活をスタートし13年半勤務しました。気象測器メーカーに勤めていた当時、大手町の気象庁本庁の地下にあった風洞(人工的に小規模な空気の流れを発生させ、風の流れ等を再現・観測する施設)に通い、測器の検定に立ち会ったのは懐かしい思い出です。写真の測器は当時勤務していた会社のもので、銘板に刻印された製造時期から判断するに、外注加工で自分が手掛けた製品と思われます。現在は、横浜地方気象台の入り口でオブジェとして展示されています。
その後仙台市内でタクシードライバーをしながら気象予報士資格を取得し、2006年4月から日本気象協会の東北支社(当時は東北支局)で働き始めました。

幅広い気象予測を担当

東北支社では、テレビや新聞などメディア関連のお客さま向けの情報提供や、防災・環境など幅広い分野の気象予測を担当しました。2022年10月からは本社 社会・防災事業部 予報サービス課に所属し、この冬は北陸地方の道路に関する気象予測をメインに担当しています。冬は路面凍結や降雪などで路面状況が変わりやすいため、気象状況に応じた詳細な予測と、丁寧なコンサルティングを心掛けています。慣れない業務ではありますが、周囲の協力にも支えられて頑張っています。
また、東北支社での経験を生かして「情報発信デスク」も兼務で担当しています。「情報発信デスク」とは、分かりやすくいうと、天気予報専門メディア「tenki.jp」のデスク=「気象予報士のポイント解説」記事などの情報発信の責任者です。日本気象協会から発信する情報の顔にあたる部分で、大変な緊張感を持って務めています。

「挨拶」と大きな声で話すことを大切に

普段仕事をするなかで大切にしていることは…基本的なことですが、若いときから「挨拶」は大切にしてきました。挨拶次第で印象は変わると思っています。あと声は大きく、はっきりと話すことです。お客さまへのコンサルティングで会話をするときも、自信を持って答えるようにしています。声がただ大きいだけとの説もありますが(笑)。
あとは、社名を正しく言うことも大切にしています。電話で名乗るとき、ベテランの方でも「気象協会です」と省略している人を多く見受けますが、後輩が真似するので、正しく「日本気象協会です」というようにしています。

ドライブがてらのアメダス巡りが趣味

休日に部屋にこもることが苦手なので、休みはだいたいどこかに出かけています。趣味のドライブを兼ねて、アメダスを巡るのがライフワークです。撮影したアメダスの写真は日本気象協会の社内スレッドに投稿し、アメダスの周辺環境や特徴などの情報を社内に共有することで、情報発信時の参考として役立ててもらっています。また最近は、近場では羽田や成田に出かけて、エアバンド(航空無線)をモニターしながら、飛行機の写真を撮ったりもしています。

「夢を持ち続けること」がモチベーションにつながる

私の場合、気象の仕事を選んだ理由は、子どもの頃からの「気象への興味」に原点があります。少し野暮ったい言い方にはなりますが、「夢を持ち続ける」ことが、そのままモチベーションになります。紆余曲折はありましたが、この歳になっても、気象の仕事に携われることを幸せに思っています。

仕事で成果を出せるのも 「健康第一」あってこそ

歳を重ねて(年齢は不詳ということで…)身体のあちらこちらにガタがきています。ネット上には様々な情報が氾濫していますが、いたずらに不安になるのもいけません。前向きにとらえるようにしています。仕事で成果を出せるのも 「健康第一」があってこそ。皆さまも無理のないよう自身の「身体」と「心」は、しっかりと管理しましょう。

日本気象協会について詳しくはこちら
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