国内唯一の点字新聞「点字毎日」からのインタビュー
こんにちは!日本気象協会 公式note「Harmonability style」編集チームです。日本気象協会 関西支社は先日、毎日新聞社が発行する週刊点字新聞「点字毎日」から取材を受けました。
点字毎日は大正11年(1922年)に創刊され100年以上発行し続けられている国内唯一の新聞社が発行する点字新聞です。目の不自由な方に役立つニュースや暮らしの情報を、編集部が独自取材し読者に届けている週刊新聞で、通称は「点毎(てんまい)」です。
今回、「目の不自由な方々が日々聞いている天気予報を送り出す現場はどうなっているのか」ということについて、点字毎日の記者でご自身も全盲の佐木理人記者に関西支社へ来社いただき、取材をしていただきました。
日々の気象情報がどのような手順でまとめられ、ラジオやテレビ、新聞、インターネットなどへ配信されているのかを、気象予報士へのインタビューも含め丁寧に取材いただきました。発信情報をまとめている現場を取材する佐木記者を、わたしたち編集チームが同行取材しました。これから2回にわたって、その様子をご紹介します!
気象情報の内容を整理し統一見解にするためのミーティング「会報」
日本気象協会では、その日に発表する天気予報の方向性、方針を決めるための会議「会報(かいほう)」というミーティングを毎日実施しています。
同じ気象関連の情報を見ていても、気象予報士によって解釈や見方がそれぞれ違ってくることがあります。日本気象協会としての統一見解になるよう、意見交換を通じて情報を整えていくミーティングが「会報」です。
日本気象協会では「会報」を経た気象情報を、テレビやラジオ、新聞、インターネットやデジタルサイネージなど各種メディアにとって扱いやすい形態にまとめ直し、情報提供しています。
「会報」についてはこちらのnote記事でも詳しくご紹介しています!
取材当日は、日本列島全体が「今季最強の寒波」に見舞われていました。警報級の大雪が降る可能性を含め、普段は雪に慣れていない地域でも積雪の可能性がある気圧配置となっていました。そのため「会報」の内容も、今後の雪への警戒がメインテーマとなっていました。
■佐木理人記者の来訪を受けて
わかりやすい情報を提供したい。美しい画面を見せたい。そう思いながら情報を加工したり各種の天気図の作画をしているのですが、デザインとして美しく情報量の多い画面が、はたして見る人に役に立っているのか?ということに、ときどき悩みます。
細かすぎれば大事なことが読み取りにくくなったり、色あいのとらえ方も人それぞれだったり。そもそも画面を見ていただくだけでよいのか…
少し前の「点字毎日」で、佐木記者が「地図上に立体感…触ってわかるハザードマップ」という記事を書いておられるのを読んで、一度直接お話ししたいと思っていました。
後編では、ラジオの気象情報や佐木記者から気象予報士へのインタビューの様子などをご紹介します。