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広島から瀬戸内エリアの海事産業の活性化を応援

日本気象協会は全国に支社・支店があり、地域に密着した気象コンサルティングを行っています。今回の日本気象協会 公式note「Harmonability style」では、日本気象協会 中国支店の様子をご紹介します。
 
日本気象協会 中国支店は広島市内の中心地「八丁堀」にあります。広島市内は路面電車の広電のほか、バスも多く走っていて、どこからでもアクセスしやすいのが特徴です。
 
中国支店では8名のメンバーが働いています。関西支社や東京の本社などで勤務を経験し、現在は中国支店の支店長を務める穂積さんに支店の様子を教えていただきました。

瀬戸内エリアの海事産業活性化を目指して

中国支店では、テレビ局や新聞社などメディア関係のお客さまへの情報提供や、電力会社、国・自治体関連などインフラ関係のお客さまへの気象コンサルティングを行っています。最近は、海運関係の企業への情報提供を行う機会も増えています。
 
瀬戸内エリアは海事産業(海運業、造船業、舶用工業)が盛んな地域です。産学官金でミーティングが開かれていて、瀬戸内エリアの海事産業の高度化を目指す取り組みが行われています。中国支店でも瀬戸内エリアの海事産業を活性化するために、本社や関西支社と連携しながらさまざまな活動を行っています。

桜や花粉…季節の変化も地域密着で情報収集!

中国支店の入るビルの屋上には、花粉観測用のダーラム機(花粉を採取する装置)を設置しています。日本気象協会では毎年春に花粉飛散予測を発表していますが、予測をするためには昨年の飛散実績を把握することが重要です。中国支店では花粉の観測を行い、情報を本社と共有することで花粉飛散予想の精度向上に役立てています。日本気象協会が行っている「ダーラム法」という花粉の観測方法では、顕微鏡を使用して花粉の数をカウントしています。カウントするのは大変ですが、花粉の種類の判定や塵などゴミを見分けることができるので、とても精度が高い観測方法です。花粉観測の様子は地元のテレビ局などから取材をいただくこともあります。

花粉の飛散予測について、詳しくはこちらの記事でご紹介しています。

春の桜開花予想の時期には、広島の桜の標本木がある縮景園(広島市内の庭園)を訪れて、桜の花芽の生長具合を観察しています。標本木だけでなく周囲の植物の様子も参考にしながら、この先の気象予測などをもとに開花予想を行っています。

地域による降水や風の吹き方などの違いを把握し、コンサルティングを実施

気象情報を発信するときに大切にしていることですが…中国エリアは日本海側と瀬戸内側、また山口県と広島県など西側の地域と鳥取県など東側の地域で、降水や風の吹き方などにギャップがあることがポイントです。地形を知り尽くした気象のプロフェッショナルが、それぞれの地域特性を踏まえて予報や解説などのコンサルティングを行うようにしています。
 
また、これは「気象業界あるある」かと思いますが、気象庁の天気予報区分だと山口県は「九州北部地方」に属する、という決まりがあります。ただ、いわゆる一般的な地域区分では山口県は「中国地方」なので、扱いに迷うことが時々あります…。
 
中国支店はベテラン職員が多く、それぞれのキャリアを生かして担当業務をスムーズに行っています。人手が足りない時には担当外でも積極的にサポートしてくれるなど本当に頼もしく、いいチームワークで日々仕事ができていると感じています。

島根の魅力を伝える ユニークな「夕日指数」

島根県の宍道湖(しんじこ)は夕日が美しいことで有名な観光スポットです。中国支店では、この宍道湖の夕日が美しく見えるかを伝えるオリジナルの指数「宍道湖 夕日指数」を2008年に開発し、松江観光協会に提供を開始しました。「夕日指数」は2017年から出雲観光協会にも提供を行っています。

夕日指数は、さまざまな気象条件や地形的特性を考慮し、夕日が見える時間帯の雲の量や夕日そのものが見える時間数から算出しています。指数の値が高いほど、よりよい気象条件で夕日が見られることを示しています。

ぜひホームページから情報をチェックし、島根観光の参考にしていただけたらうれしいです。

「江波山気象館」の天気予報を支える

他にも、中国支店ならではの取り組みとして「広島市 江波山(えばやま)気象館」での仕事があります。江波山気象館は広島市中区の江波山公園内にある、気象専門の科学館です。気象にまつわる展示施設、各種資料・書籍などを収蔵しているほか、気象館内の「質問・相談カウンター」で広島市内の天気予報を独自に行いホームページで発表するという珍しい取り組みを行っていて、中国支店はこの天気予報の発表をサポートしています。

天気予報を発表するためには、まず実際の気象状況を把握するための「観測」が必要です。江波山気象館には気象観測のための機器が備えられており、気温・湿度や降水量、風向・風速などの観測を行っています。この観測機器の設置やメンテナンスも中国支店のメンバーが担当しています。

江波山気象館について、詳しくは今後のnote「Harmonability style」でご紹介予定です。
 
2024年2月にはサッカーJリーグ・サンフレッチェ広島のホームグランドが市内中心地に新しく完成し、ますます盛り上がりを見せる広島。サッカーや野球などスポーツファンの注目も集めています。日本気象協会の社内にはスポーツファンの方も多いと思いますので、試合観戦などで広島に訪れる際には中国支店を尋ねてみてはいかがでしょうか。
 
今後も日本気象協会の仕事にまつわるさまざまなエピソードをお届けしていきます。社内の皆さんからは、こんな企画を読んでみたい!というリクエストもお待ちしています。今後も日本気象協会 公式note「Harmonability style」をどうぞお楽しみに!

日本気象協会について詳しくはこちら
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